★2つの条件
今回は、教員50代独身で
貯蓄は「1500万円」あります。
「退職後、あるいは老後の
生活費として十分でしょうか」

という問いがあったと仮定して、
そのことについてお答えしたいと
多くの方が、50代になると、
やっと定年後のことを考えるようになってきます。
教職員でも同じです。
50代になりますと、
教員人生のゴールが見えてきますので、
その後のことをリアルに想像できるようになるのです。
とくに独身の方の場合、生活のすべてを
ご自分でやりくりしなければなりませんので、
不安だと思います。
結論から言いますと、教員50代独身の方で、
1,500万円の貯蓄があるという方は、
老後の心配はありません。
できれば2,000万円あればベターですが、
1,500万円も貯蓄できている時点ですばらしいです。
ただし、これには条件があります。
次の2つです。
・65歳まで働くこと
・持ち家があること
この2つの条件をクリアしていれば
老後は心配ありません。
★65歳まで働くこと
その理由についてお話しします。
まず、65歳まで働くことについてですが、
60歳で退職した場合、
最大の難所は60歳から65歳までの
空白地帯への対応です。
何に空白地帯かと言いますと、
原則、年金が支給されるのが65歳からですから、
60歳の役職定年で仕事を辞めてしまうと、
5年間無収入になります。
5年間無収入ということは、
生活費が仮に年間300万円必要だとすると、
5年間で1,500万円必要になります。
せっかく貯蓄した1,500万円が
その時点でなくなります。
それでも仮に退職金が
2,000万円あったとしたら
そんなに困らないのではと思うかもしれません。
私は退職金については
将来のご自分の介護費用として
手を付けずに確保しておくことをおすすめしています。

とくに独身の方は、
介護が必要になった際には、
老人ホームへの入居を考える必要があります。
これは、独身でなくても
想定しておかなくてはならないことですが、
とくに独身の方にとっては重要です。
できれば、その退職金の2,000万円は
寝かせておくだけでなく、
運用して増やしておくとさらに安心です。
でも、60歳を超えても働き続けるのは苦しい。
そう思われる方は、
頑張って、60歳までに
4,000万円は用意していておくことです。
そうすれば、ある程度
悠々自適なセカンドライフを楽しむことができます。
なぜ4,000万円かという根拠については、
今回は割愛させていただきますが、
100歳まで生きたとしたらと考えると、
現実的には、それくらいは
必要になってくるということです。
★持ち家があること
次に持ち家についてです。
独身で、賃貸で生活しているという場合、
退職後、部屋探しをした際に
貸してくれない可能性が高まります。
アパートの大家さんの多くは、
高齢で独身の方には部屋を貸したがりません。
保証人の問題や
孤独死などのリスクがあるからです。
かといって、
まったくどこも貸してくれないのか
と言いますと、それはないと思います。
その点は、行政からの支援もありますし、
そもそも少子化などの影響で、
今後アパートも借り手が少なくなってきます。
しかし、住まい選びの選択肢はかなり
狭まってきますし、
何より、毎月の賃貸料は
これからも上がっていくことが推測されます。

せっかく1,500万円貯蓄があっても、
退職後、住居手当がなくなると、
賃貸への出費はおそらく年間100万円近くになります。
ですので、持ち家があるに越したことはありません。
★ローンを組まずに持ち家を確保
ただし、1,500万円の
貯蓄があるという場合、
ローンを組んでまで
新築を購入する必要はありませんし、
そもそもおすすめしません。
50代からローンを組むとなると、
最長80歳まで支払いが続きます。
すると25年ローンなど
短い期間になりますので
月々の支払がかなり高額になってきます。
賃貸の出費より高くなってしまっては
持ち家の意味がありません。
1,500万円あれば、
1Kくらいの築古のマンションを購入し、
新築並みにリフォームできます。

地方なら、築古戸建てが
かなり安いですので、
それをリフォームするのもいいでしょう。
日本の家屋はマンションを含めて、
ほとどどが高い建築基準をクリアした
頑健な建物です。
よほど古くなければ全く問題はありません。
できるだけ安く買って、
リフォームにお金をかけた方が賢明です。
今のリフォーム技術はすごいですので、
本当に新築同様に生まれ変わります。
★備えあれば患いなし
ということで、
今回は50代で1,500万円の貯蓄がある場合、
2つの条件、
65歳まで働く、持ち家がある、
ということなら、老後の心配は必要ないというお話しでした。
老後の守りの話ばかりで、
悲観的になった方もいるかもしれません。
しかし、「備えあれば憂いなし」
といいます。
楽しく充実した
セカンドライフを過ごすためにも、
守りを疎かにしないよう
現役時代から備えについて考えていてください。

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