★2040年問題とは
2040年問題とは、第二次ベビーブーム期に生まれた「団塊ジュニア世代」が65歳以上の高齢者となる問題です。
日本の高齢者人口がピークとなり、社会のさまざまなシステムが維持できなくなる可能性があると言われています。
高齢化社会の問題は、以前から日本の課題として議論されていました。
しかし、2040年という具体的な年に焦点が当てられた大きなきっかけとなったのは、「団塊ジュニア世代」にあります。
2018年に政府より「2040年を展望した社会保障・働き方改革」が打ち出されました。
そのことにより、「団塊ジュニア世代」が、2040年前後に65歳以上の高齢者になると認識されたのです。
それまでは、どちらかといえば「2025年問題」の方に注目が集まっていました。
2025年問題とは、第一次ベビーブーム期に生まれた「団塊の世代」が全員75歳以上の後期高齢者となる年でした。
しかし、「団塊ジュニア世代」たちが高齢期に入る2040年の方が社会全体に与えるインパクトが大きいと考えられるようになったのです。
★社会を支える人が減っていく
では、実際に「2040年」に何が起こるのか。
高齢者が増える。
年金が心配になる。
介護する人が足りなくなる。
働く人が減る。
社会保障費が増える。
おそらく、このような漠然としたイメージを持つのではないでしょうか。
しかし、このような単なる「高齢化の問題」では収まらないでしょう。
2040年に起きようとしていることは、もっと身近な問題です。
例えば、2040年、あなたは60代、70代になっていたとします。
朝、病院に行こうとした。
ところが、以前なら30分に1本あったバスが、1時間に1本しかない。
何とか病院にたどり着いたものの、診察を受けるまで時間がかかる。
帰りにスーパーへ寄ろうと思ったら、営業時間が短くなっている。
ネット通販で注文した商品は、以前より届くまで時間がかかる。
家に帰ると、親の介護サービスについてケアマネジャーから連絡が入る。
人生100年時代となり、子が70代でも、まだ親が健在だったりするのです。
そうなると、生活費用が必要です。
おそらく年金だけでは不足するかもしれません。
なので、70を超えても働いています。
ここに、2040年問題の本質があります。
「高齢者が増える問題」
だけではなく、
「社会を支える人が減っていく問題」
これも同時に起きるということです。
高齢者だけではなく、むしろ、今30代、40代の人ほど考えておくべき問題かもしれません。
★数字で見る2040年問題
では、2040年問題を数字で見てみましょう。
国立社会保障・人口問題研究所が2023年に公表した「日本の将来推計人口」によれば、
2040年の日本の総人口は約1億1,284万人となっています。
そして、その中で65歳以上の人口は約3,921万人。
一方、15~64歳の生産年齢人口は約6,213万人です。
現在から2040年を考えるとき、特に注目したいのがこの生産年齢人口です。
2020年には約7,500万人だった15~64歳人口が、2040年には約6,200万人。
生産年齢人口が、およそ1,300万人減る計算です。
「1,300万人」
と言われても、ピンとこないかもしれません。
しかし、
「東京都の人口に匹敵する規模の働き手が減る」
と言われると、その規模の大きさを理解できるのではないでしょうか。
それほど大きな人口構造の変化が起きるということです。
★仕事はあるのに人が足りない
さらに、リクルートワークス研究所によると、2040年には約1,100万人の労働供給不足が生じると予測しています。
同研究所は、これを「労働供給制約社会」と表現しています。
「仕事はあるのに、それを担う人が足りない」
という社会です。
人口減少社会では、企業にとって「人が足りない」ことが最大の問題になっていくのです。
次回は各分野で起こる変化についてお話します。
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