前回の続きです。
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今回は、退職金を使ってやってはいけない支出について2つの事例を紹介します。
★退職祝い旅行
1つ目が「退職祝い旅行」です。
退職祝い旅行そのものを否定するつもりはありません。
しかし、通常、退職直後は気が大きくなりすぎています。
私の知り合いも、夫婦で数百万円の「世界一周クルーズ旅行」に出かけた方がいます。

旅行自体は楽しかったらしいのですが、旅行を終えて、旅行費用を計算すると、すごいことになっていたらしいのです。
旅行費用は、クルーズ代金だけではありません。
旅行保険も必要です。
寄港地では、観光もしますし飲食もします。
お土産も買っちゃいます。
オプショナルツアーにも参加するでしょう。
最終的に、当初の予算の2倍に膨らんでしまったといいます。
できるなら、まずは退職金の運用をスタートさせて利益を出しましょう。
そのうえで、退職金の運用が軌道に乗ってきたあたりから、
「旅行積立」
を始めてください。
そして、数年後に「退職祝い旅行」といった流れがいいと思います。
もちろん、限られた費用での国内旅行、または近隣の海外なら退職直後でも問題はありません。
ちなみに、村上龍さんの小説「55歳からのハローライフ」の、「キャンピングカー」(短編)も、「退職旅行」がテーマになっていて興味深かったです。
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ぜひ、ご一読ください。
★生活費のための取り崩し
退職金を使ってやってはいけない支出の2つ目は、「生活費のための退職金の切り崩し」です。
せっかく受け取った退職金を「日々の生活費」として無計画に取り崩すと老後破産を招きます。
「そんなこと誰でも知っているでしょ」
そう思いますよね。
ところが、結構な割合でいるのです。
生活費のために退職金を切り崩すことが習慣になってしまっている人がーーー。
ですので、一応触れておきたいと思います。
退職金が大企業で2000万円超、中小企業でも1000万円前後という金額であると、一見すると一生安泰な額に思えるかもしれません。
しかし、冷静に計算してみましょう。
仮に2000万円を、退職後の30年間の生活資金として活用するとします。
この場合、計算にすると1年あたり約66万円。
月額にするとわずか「5万円」程度です。
総務省の「家計調査」によりますと、高齢者夫婦無職世帯の平均的な支出は月25万円前後なのだそうです。

それを考えると、
「月5万円くらいの切り崩しも合理的では?」
と言いたくなるかもしれません。
それも一理あります。
しかし、せっかくのまとまった資金であもある退職金を、
「切り崩して使う」
という使い方は、あまりに無計画的すぎます。
百歩譲って、切り崩しが毎月5万円でとどまるならまだいいでしょう。
しかし、必ず突発的な出費が発生します。
例えば、住宅の修繕費、子どもの結婚費用、介護費用(1人平均約430万円)など、まとまった支出が必要になることがあります。
意外にも、そういった突発的な出費が多いのです。
それが積み重なると、30年どころか10年そこらで退職金はなくなります。
ですので、基本的に日々の生活費は、
「公的年金の範囲内に収めること」
を心がけなければなりません。
それで、足りない分は、
「退職金を運用して余剰金を生み出すこと」
をしてほしいのです。
それでも急な出費が必要な場合に、
「しかたなく退職金を切り崩す」
このように考えてください。
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