★利回り高いが「リスク」も
前回は、銀行で行う「外貨定期預金」「外貨積立」よりも、証券会社の方が手数料が安くてお得ですよというお話でした。
https://note.com/embed/notes/n7d1da813508f
https://note.com/embed/notes/n80032b9a560f
今回は、「FX外貨積立」についてです。
銀行で行う「外貨定期預金」「外貨積立」よりもリターンが大きいです。
しかし、正直、元本を減らしたくない退職金の運用としては、積極的にお勧めはしません。
多少、リスクがあるからです。

あくまで、銀行の「外貨定期預金」「外貨積立」よりは運用効率が高いので紹介だけをさせていただきます。
もし、運用するとしても退職金の一部、少額で行ってください。
★100万円分のドルを購入手数料はたったの14円
FX外貨積立は、「FXの仕組み」を使って外貨を積み立てるサービスのことです。
外貨預金と同様に外貨積立ができて、しかもFX のメリットを活かすことができます。
まず、
「圧倒的に為替コストが安い」

これが最大のメリットです。
例えば100万円分のドルを購入する場合、
銀行だと、手数料が 約7,000円かかりますが、FXだと 約14円しかかかりません。
購入額が大きくなればなるほど、長期積立になればなるほど大きな差になります。
★魅惑の「スワップポイント」
もう一つのメリットが、「スワップポイント」です。
FXでは、外貨を保有すると、このスワップポイントが受け取れます。
このスワップポイントについては、理解するのが難しいのです。
イメージとしては、「外貨預金の利息」に近いものと考えてください。
FX(外国為替証拠金取引)や外貨積立のシステムで外貨を保有していると、外国の金融市場にお金を預けている状態になっています。
例えば、円を売ってドルを買った瞬間に、そのドルは自動的に金利が発生します。
そして、「インターバンク市場」で運用されるのです。
つまり、「インターバンク市場」に預金したから、金利(利息)がもらえるということが裏で起きていると考えてください。
しかし、逆にドルを買うと同時に円も売っていますので、日本円に係る金利を支払うことになります。
その差額がプラスであれば、利益としてのスワップがもらえます。

マイナスの場合はスワップポイントを支払うことになります。
しかし、現状としてそれはあまり起こりえません。
なぜかといいますと、現在の米国の政策金利は3.50% ~ 3.75%です。
日本は、金利が上がったとはいえ1.0%程度です。
その差、約2.3~2.5%もあるのです。
これだけの差が簡単に縮小することはないからです。
★100万円の投資で1年後のスワップポイントは
事例で見てみます。
100万円分の米ドルを購入したとします。
100万円 ÷ 160円(2026年6月16日現在)= 6,250ドル
スワップ利回りを年2.3%と仮定すると、1日当たりで約63円、
年間にすると、100万円 × 2.3%。
年間23,000円となります。
そこから、為替コストを差し引くと、22,625円となります。
1年後は、100万円が1,022,625円となります。
ただし、スワップポイントは固定ではありません。
各国の政策金利は定期的に利上げ、利下げが行われます。
つまり、金利情勢に応じて、スワップポイントも日々変動するということです。

ですので、このシミュレーションがそのまま当てはまらない場合もあります。
とはいえ、銀行に100万円預けても、利息は1年で2,000円~7,000円前後でしょう。
そのことを考えると、銀行に預けるよりも「FX外貨積立」の方がずっとお得ですよね。
★禁断の「レバレッジ」活用
あと、FX外貨積立には「禁じ手」とも言われる裏技があります。
それが、「レバレッジ」の活用です。
まず、レバレッジ1倍とは、例えば、100万円を入金し、100万円分のドルを買う。
これが1倍です。
これなら、銀行や証券会社の外貨積立となんら変わりません。
では、レバレッジ10倍としてみます。
この場合、100万円を入金すると、1000万円分のドルを買うことができます。
つまり、投入した資金の10倍の外貨が買えるということです。
最大25倍までレバレッジで取引が可能です。
先ほどの事例に当てはめると、年間の利益は22万6,520円となります。
100万円の投入資金で、1000万円の投資になったということです。
ただし、多くの専門家は「退職金運用」や「老後資金づくり」の場合は、レバレッジは使わず、1倍運用(実質現物保有)を推奨しています。
しかし、私は、100万円から200万円程度の余裕資金があるなら、レバレッジを「楽しんでみる」のもいいかと思います。

うまくいけば、1年後に22万円から50万円ほどの利益がでます。
その資金を、お子さんやお孫さんへのお小遣いに充てることもできます。
1年などの短期間で政策金利や為替相場がとんでもない動きをすることはまずありません。
仮に、うまくいかなかったとしても、損失は限定的でしょう。
冷や冷やしながら為替相場の動きを見ることで、経済の動きに関心が向き、いい勉強になります。
とはいえ、くれぐれも投資は個人の判断と責任の下、行ってください。
★円高に向かう可能性がある要因
最後に補足です。
外貨積立の場合、どちらかというと円安になった方が有利です。
そこで、どのような要因で円安が進むのか。
または、円高に進むのかについて、一般的に言われていることを並べてみます。
まずは円安要因です。
① 日本の低金利継続
最も強い円安要因です。
例えば、政策金利が日本1.0%、米国4.0%のままなら、
誰もがドルを持ち続けたいでしょう。

結果、ドルが買われ、円が売られ、円安が進行します。
② 日本の貿易赤字
かつて日本は輸出大国でしたが、近年は、エネルギー輸入、食料輸入が増えてきています。
輸入の際は、ドルを購入するため、ドル需要が増え、結果的に円安要因になります。
③ NISAによる海外投資
NISAのおかげで、現在、多くの日本人が投資を始めています。
しかし、投資先は米国株、全世界株が主流です。
ということは、円を売ってドルを買います。
結果、円安となります。
次は円高要因です。
①日米金利差の縮小
今後、米国が利下げを進め、日本が追加利上げを行う雰囲気がありますので要注意です。
②世界的なリスク発生
世界経済が不安定になると、日本円は「安全資産」として買われる傾向があります。
例えば、金融危機、地政学リスク、株価暴落などです。
過去にもこうした局面で急激な円高が起きています。
いかがでしょうか。
FX積立により、こういった経済の動きに敏感になり、結果的に経済リテラシーが高まります。
退職金の運用ですので、基本的には「安全性」を最大限に重視しながら、少しだけリスクをとることも私は悪くないと思っています。
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